最近なぜか硬い蕎麦を出す所が多くなったような気がします。これはコシのある蕎麦を提供しようとする動きなのでしょうが、どうも気にいりません。それは蕎麦に「コシがある」のと「硬い」のとは違うと思うからです。なぜ硬い蕎麦が多くなってきたかはうどんやパスタとも関係しているように思います。讃岐の硬いうどん(硬さだけではないのは承知で、あえてそう表現させていただきます)。パスタの芯を残すアルデンテ。そちらはそれでいいのでしょうが、蕎麦は違うのです。
そこでネットで調べてみました。しかし、蕎麦のコシについて明確に答えている方はいませんでした。それだけ曖昧なものなのでしょう。でも、硬さとは違うと認識されている方は結構いるようです。
これから述べることは全くの私見ですので、意見の異なる方もおられると思います。それはそれ、私はこう考えると言うことでご勘弁願います。
蕎麦のコシを例えて言うなら、木の硬さではなくゴムの強さです。触れた瞬間、噛んだ瞬間、木はすぐに硬さを感じます。しかしゴムは弾力があって硬くは感じません。しかし、もっと噛むとその強さが判ります。実際には、蕎麦はゴムほど強靭ではありませんので限界が来ると切れます。
例えではなく蕎麦で言うなら、硬い蕎麦は押しつぶして噛むかポッキリと折れるかです。しかしコシのある蕎麦はもっちりとした弾力で軽く歯を弾き、限界が来るとプツリと潔く切れる。その瞬間に蕎麦のコシを感じるのだと思います。実際にはそんなにプツリと切れることはありませんが、そんな感じを受けるということです。
もう一つ硬い蕎麦の特徴は、箸で持ち上げた時にくねくねと置かれた時の形を残して持ち上がります。コシのある蕎麦は長いゴムのようさらりと垂れ下がります。
こんな説明で、読者に私の言いたい事が伝わるか心配ですが
「コシのある蕎麦と硬い蕎麦は違う」
と、もう一度声を大にして言っておきたいと思います。
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