「あつもり」は「厚もり」ではなく「熱もり」です。「土用」はウナギを食べる時期の陽気の暑い時期です。で、この「湯通し」「あつもり」「土用」は蕎麦用語としては同じ意味でつかわれます。温かいもりそばという事です。
では「湯通し」とは一体何者か。これは蒸籠に盛ったそばに熱湯をかけて熱くして出される蕎麦です。熱いからと言って、釜揚げではありません。もりそばにひと手間加えているという事です。そばの香りが一段と高くなるそうです。と言っても、蕎麦の割合が少ないと小麦粉の匂いがしてしまうそうです。
「あつもり」の汁は温めて出てくるそうです。
私は冷たいもりそばが好きなのですが、これはちょっと魅力的に感じますね。蕎麦の香りが高いのですから。でも、お蕎麦屋さんに行って、「あつもり」を頼むのはちょっと勇気がいりそう。もう少し修業をしてからにしましょう。
<参考図書 『蕎麦なぜなぜ草紙』 藤村和夫著 ハート出版>
最近のコメント