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小うんちく その1

 六味
 五味とよく言われますね。甘、酸、鰔(かん)、苦、辛。それぞれ、甘い、酸っぱい、塩っぱい 苦い、辛い、の五味です。しかし日本人には六味めがあるそうです。うまみです。
 そして、そばにはという六味めがあるという人がいます。よくわかりません。でもなんだか魅力的な言葉ですね。このうまみを追及していくと日本の食の奥深さが分かってきそうな気がしますね。これからの勉強の課題です。
<参考図書 『改定新版 蕎麦辞典』 植原路郎著 中村綾子改定編集 東京堂出版>
 
 信濃では月と仏とおらがそば
 ご存じ小林一茶の句と言われているものですが、知る人ぞ知る、中村六郎と言う人の偽句らしいです。一茶の句に「そば時や月の信濃の善光寺」という句があります。また有名な「目出度さもちう位なりおらが春」というのがあります。前の句から(そばと月と仏・寺)、後の句から(おらが)を取り、創作されたものではないかと言われています。
 詳しくはこちらのホームページをご覧ください。http://www10.ocn.ne.jp/~sobakiri/12-8.html
 
 「切りべら23本」
 なんのこっちゃ、ですね。蕎麦の太さの話です。もちろん蕎麦の種類や地域差、はたまた個人差もあるのでどれくらいの麺の太さがいいのかは決められませんが、「切りべら23本」は江戸蕎麦の基本的な太さのようです。
 では「切りべら23本」とは。一寸(約3センチ)を23本に切るという事です。麺の幅は約1.3ミリになります。
 今度ノギスを持って行って測ってみましょうか。蕎麦屋さんはいやがるでしょうね。失礼。
 
 「春夏冬 二升五合」
 これは特に蕎麦屋でのことではありませんが、蕎麦屋でも使うだろうという事で載せておきます。
 判じ物です。「春夏冬」で秋がありません。そこで、秋が無い→あきない→商い、で「商い」。「二升五合」の二升はマスが二つで「ますます」。五合は一升の半分なので半升→はんじょう→繁盛になります。続けて読むと「商いますます繁盛」という事です。
 また「一斗二升五合」というのもあります。二升五合は上と同じです。では「一斗」は?一斗は一升の十倍、という事は、五升の倍→ごしょうばい→御商売で、続けると「御商売ますます繁盛」という事になります。
 
かけそば
 「かけそば」はどんぶりの熱い汁の中に蕎麦だけを入れたものですね。昔、「一杯のかけそば」という本が流行ったのを覚えている方はそこそこの年の方ですね。
 では「かけそば」の「かけ」とは何でしょう。それは・・・・江戸時代の元禄(1600年代後半から1700年代に入ったころ)のころですから、江戸時代のまだ前半ですね。その頃、「ぶっかけ」と称して、どんぶりに蕎麦を入れ、上から汁をかけたものが現れました。この「ぶっかけ」の「かけ」からとって、今の「かけそば」になったのです。