これは蕎麦の本をたくさん書いておられる「藤村和夫」さんが『私のところの年よりの言葉』という事で、いくつかの本に書かれている禅問答のような名言です。
「汁とは、醤油が入っていて、醤油が入っているとわかっちゃいけない。鰹節が入っていて、鰹節が入っているとわかっちゃいけない。だしがきいていて、だしがきいているとわかっちゃいけない。砂糖が入っていて、砂糖が入っているとわかっちゃいけない。味醂が入っていて、味醂が入っているとわかっちゃいけない。どれが勝っていても、どれが負けていてもいけない」
達人の域のお言葉ですね。でも、わかるような気がします。この内のどれかが勝っていると、蕎麦の味や香りがそれに負けてしまうという事だと思います。蕎麦の味や香りは微妙ですからね。「蕎麦は汁で喰うもんだ」と威張っている方は別でしょうが。
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